実は結構以前に、たま様よりいただいておりました「絵描きさん&字書きさんバトン」。
年末以降、バタバタしていた生活がようやく落ち着いてまいりましたので、日頃の自身の作業を振り返る良い機会かなあということで答えてみましたが……なんか碌なこと書いてないです。
興味のある方はご一読下さいませ。
1.いつもどうやってアイデアを出してますか?
見たいものとか、書きたいもののシチュが浮かんだ時点で話のプロットを作り出します。
繋げて行って骨格を造り、大筋から細かい所まで肉付けをしていきます。その過程で話に必要な登場人物を定めて行きます。
2.アイデアが出やすい場所は?オススメがあったら教えて下さい♪
特にこれと決まったものはないです。
運転中、入浴中、音楽聴いてる時、映画見てる時、仕事中のいずれかが多いです。
3.作品を仕上げるのにどのくらいかかりますか?
全体プロットから書く範囲を定めて、その範囲のプロットの細かい再構築→書き出し(私的にはこれが一番大事)→肉付け→全体バランスのチェックと推敲→誤字脱字チェックの流れで、一話平均で三ヶ月くらいかかっています。
仕事とか日常生活が詰んできたら、これより更に遅れます。
4.今までで一番嬉しかった感想は?
食べ物が美味しそうと言われたことと、戦闘シーンがかっこいいと言われたこと。
どちらもこだわりを持って書いているので、それが伝わって嬉しいです。
5.尊敬する人は?
作文をするという観点に絞り込みます。
実際に自分の書いているものは棚上げしますが、三島由紀夫の「小説読本」と「文章読本」のメソッドには、未だにかなり影響を受けていると思います。読んだのが頭に血が昇っているガキの時分だったので(笑)
池波正太郎の江戸前グルメと武藝の描写、久生十蘭のトリッキーな構成、小栗虫太郎のペダンチックな脚色、歴史学者のギンズブルグが『狩猟民族の思索』と言う、コナン・ドイルの歴史哲学的な展開方法が憧れ。
文体については、横溝正史とか桐野夏生のような、あっさりとしていながら内容に違和感を感じつつもずるずる引っ張られていって、最後には気持ちが悪くなるようなものが好み。その感性は私には真似出来ないことであるので。
6.目標とかありますか?
「月の柩」に登場する御影流古流拳術は私の所属する一門の武術がベースになっており、その長である久生雨蘭は兄弟子Y氏がモデルになっています。
久生の言動は私の師父と、その一番弟子であるY氏のものを混ぜておりますが、外貌は殆ど兄弟子のを拝借しております。ハゲではないですが(ちなみにハゲという単語に過剰反応していたのは私の師父)。
いつか師父と兄弟子にモデル使用の御礼と報告に行くのが一応の目標…になるのか? しかし、作中の久生同様、兄弟子の眼の笑ってないエッジの効いた笑顔を前にして「作文のモデルにさせて頂いてます」なんて言えるのかは謎…。
7.書きたいジャンルは?
ミステリーというか二時間ドラマ好きなんで、ああいうもの。特に二昔前くらいに土ワイで見られたような、箱的な、舞台空間の雰囲気が残っているような感じのもの。質問5でお気付きの方もいるかと思いますが、基本的に古典ミステリーと、その方法論が大好きなので、そういうものをやってみたいかなあと。
あと、砂を吐くぐらいメロラブな恋愛小説(血涙)
8.回してくれた人の作品どう思う?
●たま様のサイトはこちら→ 「どくだみチャンプルー」様
現代小説からファンタジーまで。
特に後者は誰もが知っているような童話モチーフのお話や、お伽噺のようなあやかしの作品が多数ありますが、絵本的な、ふんわりとした優しい雰囲気の中に微量ながら、しかし致死量の毒が潜んでいるのが油断なりません。
一番好きな作品は「或る地の記憶夢」
たまさんが書かれているあやかしテーマの作品の中では私的にはこれがイチオシ。
主人公は幼い兄妹、主に兄の視点で話が進行するため少年漫画的なイメージで、一気に面白く読めるのですが、ラスト近くのある村人の一言で、はっとさせられます。祟り神を怖れながら、結果的にそれを「必要悪」と割り切って無意識に利用している人間が一番したたかで狡いよな、と。
次点は短篇で「赤鬼と青い花」
サイトにお邪魔して初めて拝見した作品でしたが、インパクト強すぎて涙腺崩壊しました。世の中で美しい話とされてるものの裏側って、大概実はこうなんじゃないかなあって不条理さ。思い浮かぶ風景の殺風景さと、登場する少女と「赤鬼」の関係が純朴なだけに、余計に泣けます。
好きなキャラクター(というかカップル)は時貞&紫。
時貞の旦那については語り尽くせないくらいのヘタレっぷりと、高●健ばりの無器用さ故に、なんとなくタイミング悪く(何故か紫ちゃんが絡むと巧く立ち回れない)自分で勝手に悪人になってやさぐれているあたりは、もはや私的には生温い笑いを誘うレベル。……んもう、大好きだ。このばかなひと!
そしてこの旦那を恐らく唯一この世で一人だけ「優しくて良い人」と言い切る、もはや背後に後光の差している聖母レベルの「オカン」紫ちゃん。
彼らの登場する「へびの夫婦」は本編が終了し、現在は番外編展開中ですが、一緒にいるから愛情が存在するというわけではなく、遠くに在って初めて感じられる愛情というものもあるんだなあと、このカップルを見ていて思います。
9.お疲れ様でした♪
……読み返したら、やっぱり碌なこと書いてないorz
戯れ事にお付き合いいただきましてありがとうございました。お後が宜しいようで。
10.最後に回したい絵描きさん&字書きさんをどうぞ♪
●らみ様・理系的なアプローチをされている方なので、どういう書き方をされているのか興味があります。
●綾部夕貴様・blogやtwitterを拝見していると、色々好きな作品が割と被っているので「絵を描くことについて」をお聞きしてみたいです。
見たいものとか、書きたいもののシチュが浮かんだ時点で話のプロットを作り出します。
繋げて行って骨格を造り、大筋から細かい所まで肉付けをしていきます。その過程で話に必要な登場人物を定めて行きます。
2.アイデアが出やすい場所は?オススメがあったら教えて下さい♪
特にこれと決まったものはないです。
運転中、入浴中、音楽聴いてる時、映画見てる時、仕事中のいずれかが多いです。
3.作品を仕上げるのにどのくらいかかりますか?
全体プロットから書く範囲を定めて、その範囲のプロットの細かい再構築→書き出し(私的にはこれが一番大事)→肉付け→全体バランスのチェックと推敲→誤字脱字チェックの流れで、一話平均で三ヶ月くらいかかっています。
仕事とか日常生活が詰んできたら、これより更に遅れます。
4.今までで一番嬉しかった感想は?
食べ物が美味しそうと言われたことと、戦闘シーンがかっこいいと言われたこと。
どちらもこだわりを持って書いているので、それが伝わって嬉しいです。
5.尊敬する人は?
作文をするという観点に絞り込みます。
実際に自分の書いているものは棚上げしますが、三島由紀夫の「小説読本」と「文章読本」のメソッドには、未だにかなり影響を受けていると思います。読んだのが頭に血が昇っているガキの時分だったので(笑)
池波正太郎の江戸前グルメと武藝の描写、久生十蘭のトリッキーな構成、小栗虫太郎のペダンチックな脚色、歴史学者のギンズブルグが『狩猟民族の思索』と言う、コナン・ドイルの歴史哲学的な展開方法が憧れ。
文体については、横溝正史とか桐野夏生のような、あっさりとしていながら内容に違和感を感じつつもずるずる引っ張られていって、最後には気持ちが悪くなるようなものが好み。その感性は私には真似出来ないことであるので。
6.目標とかありますか?
「月の柩」に登場する御影流古流拳術は私の所属する一門の武術がベースになっており、その長である久生雨蘭は兄弟子Y氏がモデルになっています。
久生の言動は私の師父と、その一番弟子であるY氏のものを混ぜておりますが、外貌は殆ど兄弟子のを拝借しております。ハゲではないですが(ちなみにハゲという単語に過剰反応していたのは私の師父)。
いつか師父と兄弟子にモデル使用の御礼と報告に行くのが一応の目標…になるのか? しかし、作中の久生同様、兄弟子の眼の笑ってないエッジの効いた笑顔を前にして「作文のモデルにさせて頂いてます」なんて言えるのかは謎…。
7.書きたいジャンルは?
ミステリーというか二時間ドラマ好きなんで、ああいうもの。特に二昔前くらいに土ワイで見られたような、箱的な、舞台空間の雰囲気が残っているような感じのもの。質問5でお気付きの方もいるかと思いますが、基本的に古典ミステリーと、その方法論が大好きなので、そういうものをやってみたいかなあと。
あと、砂を吐くぐらいメロラブな恋愛小説(血涙)
8.回してくれた人の作品どう思う?
●たま様のサイトはこちら→ 「どくだみチャンプルー」様
現代小説からファンタジーまで。
特に後者は誰もが知っているような童話モチーフのお話や、お伽噺のようなあやかしの作品が多数ありますが、絵本的な、ふんわりとした優しい雰囲気の中に微量ながら、しかし致死量の毒が潜んでいるのが油断なりません。
一番好きな作品は「或る地の記憶夢」
たまさんが書かれているあやかしテーマの作品の中では私的にはこれがイチオシ。
主人公は幼い兄妹、主に兄の視点で話が進行するため少年漫画的なイメージで、一気に面白く読めるのですが、ラスト近くのある村人の一言で、はっとさせられます。祟り神を怖れながら、結果的にそれを「必要悪」と割り切って無意識に利用している人間が一番したたかで狡いよな、と。
次点は短篇で「赤鬼と青い花」
サイトにお邪魔して初めて拝見した作品でしたが、インパクト強すぎて涙腺崩壊しました。世の中で美しい話とされてるものの裏側って、大概実はこうなんじゃないかなあって不条理さ。思い浮かぶ風景の殺風景さと、登場する少女と「赤鬼」の関係が純朴なだけに、余計に泣けます。
好きなキャラクター(というかカップル)は時貞&紫。
時貞の旦那については語り尽くせないくらいのヘタレっぷりと、高●健ばりの無器用さ故に、なんとなくタイミング悪く(何故か紫ちゃんが絡むと巧く立ち回れない)自分で勝手に悪人になってやさぐれているあたりは、もはや私的には生温い笑いを誘うレベル。……んもう、大好きだ。このばかなひと!
そしてこの旦那を恐らく唯一この世で一人だけ「優しくて良い人」と言い切る、もはや背後に後光の差している聖母レベルの「オカン」紫ちゃん。
彼らの登場する「へびの夫婦」は本編が終了し、現在は番外編展開中ですが、一緒にいるから愛情が存在するというわけではなく、遠くに在って初めて感じられる愛情というものもあるんだなあと、このカップルを見ていて思います。
9.お疲れ様でした♪
……読み返したら、やっぱり碌なこと書いてないorz
戯れ事にお付き合いいただきましてありがとうございました。お後が宜しいようで。
10.最後に回したい絵描きさん&字書きさんをどうぞ♪
●らみ様・理系的なアプローチをされている方なので、どういう書き方をされているのか興味があります。
●綾部夕貴様・blogやtwitterを拝見していると、色々好きな作品が割と被っているので「絵を描くことについて」をお聞きしてみたいです。
●luca様・描く作業過程がいつも真摯な印象の方です。方法論とかをお聞きしてみたいなあと、ずっと興味のある方でした。
上記のバトン指名のお引き受けは任意ですので、お気が向かれましたら是非。面倒な場合はスルーで。よろしくお願いいたします。
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